一 麻雀牌が語る麻雀史への道 (三)「青蚨」の発見と「一索進化論」の提起 そして、この時期に、中国の友人と話をしていて、「青蚨(チンフー)」のことを知った。青蚨(チンフー)はカゲロウ(蜉蝣)の一種であるが、母子の情愛が深く、青蚨の母虫を手元に捕えておいてその血を紙幣、貨幣に塗り、他方で子虫の血を別の紙幣や貨幣に塗ってそちらを取引の支払いに使うと、子の青蚨が母親を慕ってその手放した紙幣や貨幣は... 館長
一 麻雀牌が語る麻雀史への道 (二)麻雀古牌の蒐集 この調査の過程で、私の麻雀骨牌への関心も拡大した。麻雀は、1860年代に中国中部、長江の流域で馬弔(馬吊)紙牌から発展したものであるので、私にとっては研究対象である紙牌、カルタの亜種として研究対象でもあった。そこで、1980年代、90年代には、日本でも、出入りしていた骨董市などで珍しい麻雀牌を見つけると、訳も分からない... 館長
一 麻雀牌が語る麻雀史への道 (一)中国のカルタ、紙牌の発見 ここに掲載するのは、約二十年前に書いた文章が基になっている。当時私は、麻雀博物館の設立に関わり、日本の麻雀史の筋を通した史料の蒐集、展示の確立に向けて悪戦苦闘していた。その過程で書き残したものである。今回読み直して当時を思い出し、懐かしくもあったが、学識の不足は明らかで、大小さまざまな誤解と誤記に赤面の至りである。特に... 館長