3-4 めくりカルタの発祥(一覧)

山路閑古のめくりカルタ研究

私は、2-4で江戸中期の読みカルタを検討した際に、古川柳研究者として高名な山路閑古、本名萩原時夫のめくりカルタ研究に論及した。ここでもそれを繰り返して指摘しておきたい。 山路は、昭和二十二年(1947)に、日本古川柳学会

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(五)生き残った賭博系カルタ

寛政の改革による抑圧にもかかわらず、日本社会では賭博カルタの文化は大いに栄えて、爛熟の様相を示していた。江戸時代初期(1603~52)からの正統のカルタ遊技は京都、六条坊門のカルタ屋が制作する木版の賭博系カルタを使うもの

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(四)カルタ博奕取締り強化の実際

寛政年間の賭博取締りの実際については『御仕置類例集』[1]『問答集』[2]その他の記録史料に多くの処罰記録がある。また、当時の賭博の実情については江戸町奉行所与力の調査報告書『博奕仕方風聞書』[3]がある。そこには、骰子

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(三)めくりカルタの流行と芸者の嘆き

山東京伝の『寓骨牌』よりも少し早く天明三年(1783)刊の井久治茂内作の黄表紙『下手癖永物語』[1]も京伝の作品に匹敵するめくりカルタ趣向の傑作である。「太鼓の二」と「おキリ」が駆け落ちしたところ、「おキリ」に懸想してい

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(一)山東京伝はめくりカルタ好き

この時期に江戸で活躍していたのが戯作者の山東京伝である。京伝もめくりカルタが大好きで、デビュー作と思われる安永七年(1778)刊の『お花半七開帳利益札遊合』[1]からして『咲分論』の真似をしてめくりカルタをもじった作品で

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(四)鬼札と幽霊札

めくりカルタの遊技法を見ると、「ゆうれい札」と「鬼札」が重要な働きをしている。これらのカードがめくり札に添付されるようになったいきさつについては、上で扱った初代中村仲蔵の回顧録『月雪花寝物語』に重要な記述がある。仲蔵によ

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