四 「舞台芸能絵合せかるた」から「芝居遊びかるた」への変化 (二)「譬え合せかるた」 こうした変化は様々なタイプのかるたで生じて、各種の「いろはかるた」が出現したものと思われるが、「譬えかるた」の場合は少し違った経路をたどっている。このかるたでも、初期の「絵合わせかるた」の時期には、「漢字札」に「芸依道賢」や「捨身有浮瀬」とあり、「仮名札」には「げいはみちによつてかしこし」や「みをすててこそうかむせもあ... 館長
四 「舞台芸能絵合せかるた」から「芝居遊びかるた」への変化 (一)まぼろしの「順禮かるた」 江戸時代前期(1652~1704)の「舞台芸能絵合せかるた」は、その後、江戸時代中期(1704~89)には、人気の歌舞伎役者に焦点を当てた「役者かるた」に変化した。これについてもすでに3-1で述べた。 ただ、そこでは話の展開にうまく組み込むことができなくて書き漏らした「順禮かるた」についてここで述べておこう。このかるた... 館長