歌集『百人一首』誕生の謎 歌集『百人一首』誕生の謎 右:『百人秀歌』(『百人一首への招待』)、左:『百人一首』(『別冊太陽愛蔵版』) はじめに:『藤原定家「明月記」の世界』の刊行に触発されて 一 『百人一首』発祥論への疑問 二 「持統天皇」と「持綩天皇」という表記の差異が示すもの 三 『百人一首』を歌集と理解した場合の問題点 四 公家、藤原定家の「家記」と「家歌記」への執念 五 小倉色紙の登場 六 定家が添削して編纂した、自家の秘密教材たる百首の「歌群」 七 後鳥羽院との絶縁を表明する定家 八 『小倉百人一首』は後世に二條流が制作した歌集 おわりに
四 戦後期社会の完結とカルタ遊技 (六)ゲーム・カードとゲーム機の登場 ここで、カルタ類似のゲーム・カードを振り返っておこう。江戸時代後期(1789~1854)以降には、座敷遊び(インドア・プレイ)用のカルタに似...
一 トランプ類税法の廃止と新しいカルタ文化の芽生え (二)キャラクター花札の登場 まず、テレビ、マンガ、ゲームなどのキャラクターを扱った花札が大量に出現した。以下のようなものである。 「もーれつア太郎・もーれつ野菜札」(バ...
四 戦後期社会の完結とカルタ遊技 (三)高度成長期の社会変動とギャンブルの変容 これから、高度成長期の日本における賭博札、花札の衰退について触れなければならない。それは必ずしも心躍る内容にはならないであろう。すでに触れた...
五 賭博遊技化した百人一首かるた (一)むべ山かるたの賭博遊技化 『博奕仕方風聞書』(寛政年間) さて、江戸時代中期(1704~89)の江戸で、「むべ山かるた」が賭博系のかるた遊技として大流行した。かるたの...
二 『雍州府志』巻七、「賀留多」の解読 (八)「賀留多」第五文節、カルタ札を応用する「歌かるた」 『雍州府志』は次に「歌賀留多」とその遊技法にも触れている。「又賀留多札百枚、半五十札書古歌一首之上句、圍並床上中央残隙地、是謂地、又半五十枚...
1-2 鎖国日本への来訪者が見た日本のカルタ 一 トゥーンベリ(Caroli Petri Thvnberg) トゥーンベリ (Caroli Petri Thvnberg) 日本のカルタについてある程度まとまって言及した最初のヨーロッパ人は、長崎の出島...