黒宮公彦著『トランプゲームの源流第1巻トリックテイキングゲーム発達史』への応答

令和四年二月、私の尊敬するカルタ史研究者の黒宮公彦さんが著書『トランプゲームの源流第1巻トリックテイキングゲーム発達史』(合同会社ニューゲームオーダー社)を出版なさり、その中で、貴重な紙幅を割いて私の述べてきた日本カルタ史の説明について、批判的に言及してくださった。私は、実証的な先行研究を、さらに実証性を深めて研究して批判することが研究史発展の王道だと思っていて、これまでそういう方法論で数多くの新説を提示して先行学説に挑戦してきたので、実証的なご研究を進めてこられた黒宮さんが実証研究のまな板の上でこのように批判的に検討してくださることは大歓迎である。そういう感謝の気持ちも込めて、今回は私なりに応答させていただきたいと思い立ち、ワープロに向かった。大急ぎの走り書きになって恐縮だが、黒宮さんにも、またその他の人々にもお読みいただければ幸いである。

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