二 十五が勝数の「きんご」の遊技法 (二)「きんごカルタ」遊技専用札の発祥 きんごカルタは、始めは一組四十八枚の天正カルタを用いてされていたものと思われるが、それが、同じ四十八枚でも、同じ数字の札は同じ図像で識別しやすく、間違いが起こりにくいように、「ハウ」一紋標の十二枚を四回繰り返すこの遊技に専用のものに改良された。また、この遊技で成立する「役」は、いずれも紋標数に意味があって、花札やめくり... 館長
二 十五が勝数の「きんご」の遊技法 (一)愛知県に残った「四一」という遊技法 カブ遊技図 (『繪本鹿の巻筆』貞享三年) 大正年間(1912~26)の取り締まり当局による名古屋地域の博奕の報告書では、花札を使う「四一(シッピン)」、別名「金吾」「ドサリ」という遊技が記録されている。私は、この遊技法が往時のきんごカルタの遊技法を最もよく留めているものと考えている。報告書によると、この遊技では花札から... 館長