一 第二次大戦敗戦後の社会とかるた (二)「骨牌税法」の整備、「風俗営業法」の制定 こうしたかるた業界の動きをコントロールしたのは骨牌税法であった。昭和二十年(1945)八月の敗戦時には一組三円の税額であったものを、昭和二十一年(1946)九月に三十円に増額した。しかし、この増額は花札の大きな需要を抑えるほどではなかったので、昭和二十二年(1947)十二月に税額が一組一百円とされ、翌昭和二十三年(19... 館長
一 第二次大戦敗戦後の社会とかるた (一)戦後社会での賭博系カルタ遊技の復活 昭和二十年(1945)、全面的な敗戦に終わった第二次世界大戦はカルタ文化にも大きな傷跡を残した。まず、アジア各地への膨張の最前線にあった花札は、その大きな市場を失った。とくに、朝鮮、満洲、中国の市場を失ったことが大きなダメージであった。また、大阪を始めとして、アメリカ軍による都市爆撃で花札業界の生産システムも大きな被害... 館長