GALLERY 手本引 繰札(上より:吉野堂・大正時代、小原本店・昭和後期、田村将軍堂・昭和後期)、最下段:「小張 (繰札?小型張札?)」(田村将軍堂・昭和後期) 手本引 「手本引」は明治時代後期に関西から始まった新種の賭博系遊技です。当初から博徒組織とのつながりが深いカルタです。「繰札」と「張札」があり、「一」「三」「五」が赤いのが「大阪タイプ」で黒いのが「京都タイプ」とされますが、地域差なのか、使用する博徒組織の違いなのかは分かりません。 「手本引」の解説は近代かるた文化の研究 第二章 にてご覧いただけます。 手本引 手本引(繰札)(吉野堂製、昭和初期) 手本引(繰札)(小原本店、昭和後期) 手本引(繰札)(任天堂、昭和後期) 手本引(繰札)(大石天狗堂、昭和後期) 手本引(繰札)(田村将軍堂、昭和後期) 手本引(小張)(田村将軍堂、昭和後期) 手本引(賽引一六札)(小原商店、昭和後期) 手本引(張札)(任天堂、昭和後期) 手本引(張札)(大石天狗堂、昭和後期) 手本引(張札)(田村将軍堂、昭和後期) 手本引(張札)(松井天狗堂、昭和後期) 手本引(張札)(マルエー、昭和後期) 手本引(大一六)(任天堂、昭和後期) 「手本引」の解説は近代かるた文化の研究 第二章 にてご覧いただけます。
二 大正末期の新輸入品、麻雀の伝来 (一) 麻雀の伝来 この時期の賭博遊技の世界に生じた大きな出来事が中国からの麻雀遊技の伝来である。中国における「麻雀骨牌」の発祥については、「馬弔紙牌」の図柄を...
四 戦後期社会の完結とカルタ遊技 (六)ゲーム・カードとゲーム機の登場 ここで、カルタ類似のゲーム・カードを振り返っておこう。江戸時代後期(1789~1854)以降には、座敷遊び(インドア・プレイ)用のカルタに似...
2-1 「天正カルタ」の誕生 一 「カルタ」という言葉の日本語化 安土桃山時代に日本に最初にカルタが入ってきたとき、「カルタ」は四十八枚の特有の紙片を使ったゲームの名称として伝わってきた。ヨーロッパには、さ...
歌集『百人一首』誕生の謎 はじめに:『藤原定家「明月記」の世界』の刊行に触発されて 以前に私は自分が館長を務めるウェブサイトの「日本かるた文化館」で「絢爛(けんらん)たる暗号・百人一首発祥論著作の読書感想」を発表した。はなは...
一 「絵合せかるた」の発祥 (三)早々に消えた「武者絵合せかるた」 女武者絵かるた (滴翠美術館蔵、『季刊銀花13号』) こうした絵合せかるたの中で特別の関心を呼ぶのは「武者合せかるた」である。山口吉郎兵衛の...
二 骨牌税の導入と賭博系カルタの盛行 (二)骨牌税法の展開 帯状骨牌印紙(明治三十五年) 骨牌税法の施行については、明治三十五年(1902)七月一日に向けて準備が進んだ。五月二十二日に「骨牌税法施行規...