以上、明治三十五年(1902)に「骨牌税」として始まり、途中「骨ぱい税」と呼称を変え、平成二年(1990)に「トランプ類税」としての幕を閉じた日本のカルタ課税を見てきた。この税法は奢修税から、禁止税、そして物品税へと性格を変えつつ、長期にわたって重圧となっていた。また、その厳格な徴税の管理の体制は、とくに中小の製造業者に強い圧迫となり、結果的にカルタ製造業界が淘汰されて京都、大阪の強力な製造業者の寡占状況を生み出す元ともなった。江戸時代に全国各地にあった多彩なかるた遊技文化が中央集権化されて近代化を遂げた歴史の大きな動輪ともなったことになるが、その歴史的な功罪もまた今後の研究の課題であろう。この法律が廃止されて、ほぼ百年ぶりに、芸術家や熱心なファンが自由な発想で新しいデザインのカルタ、トランプを構想し、制作できるようになったことを嬉しく思いつつ、本稿を閉じることとする。


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