三 江戸中期まで盛んだった歌貝(續松)遊技 (二)かるた工房で制作された職人技の作品 そこで、このかるたについて観察を深めたのであるが、まず、これが全く個人的な思い付きで制作された一点限りの素人作りのものではないことを確認して...
四 戦後期社会の完結とカルタ遊技 (三)高度成長期の社会変動とギャンブルの変容 これから、高度成長期の日本における賭博札、花札の衰退について触れなければならない。それは必ずしも心躍る内容にはならないであろう。すでに触れた...
一 「譬え合せかるた」と「道斎かるた」 (四)明治年間以降の「道斎かるた」 山城屋版の「道斎かるた」、六十二句の内容は次のようなものである。 「道斎かるた」(山城屋、昭和後期) 「いわしの(二文)[11]」(...
一 花札に関する法制度の整備 (四)人気ブランド花札の登場と商標登録法制度への参入 日本骨牌製造の「大隊長」印(左:明治、中:大正「錫箔包」、右:昭和) 明治二十年代(1887~96)、急激な花札の需要の拡大に追われて既存の...
五 「うんすんカルタ」の盛衰 (二)「うんすんカルタ」の制作地は二箇所 これまでの検討で明らかにしたように、二條通付近の絵草子屋で制作されていた手描き、手作りのカルタでは、例えば「ソウタ」図像の女性から坊主への変...