南部カルタ、黒札及び花巻花札の歴史 六 太田コレクションが投げかける課題 以上、十枚のカルタ版木の骨刷りを見ることで、何が新しく理解できたのか。これらの史料は、採取された場所や時間が判然としないという大きな弱点はあ...
一 花札史の研究 (一)大平与平治による花札の歴史の解説 大平与文次「骨牌類」 花札は、明治十年代(1877~86)の末に売買が解禁され、明治二十年代(1887~96)に一大ブームとなった。だが、そ...
二 トランプの解禁 (三)「上方屋」によるトランプ販売の拡大 「團團社」の『西洋遊戯骨牌使用法』の巻末には「大売捌」が列挙されている。「團團社」に協力して販売にあたった店である。初版では東京府内の本石町...
二 『雨中徒然草』が示す江戸時代中期の読みカルタ遊技 (一)読みカルタのカルタ札 『雨中徒然草』表紙 (近世風俗研究会、昭和五十年) 読みカルタの遊技法に関するまとまった史料が少ない事情は、江戸時代中期(1704~89)に...
三 空前の花札ブームの到来 (九)かるた制作、販売の近代化 明治二十年代(1887~96)に、子ども用のかるたが、「イロハかるた」であれ「百人一首かるた」であれ、成立して発展した根拠として、西欧の板紙...