一 トランプ類税法の廃止と新しいカルタ文化の芽生え
一 トランプ類税法の廃止と新しいカルタ文化の芽生えの記事一覧
なお、この時期に同じような発想で先行しているのが、元々トランプ類税法の禁止が及ばずに自由な創作が可能であった「いろはかるた」の事例で、昭和後期(1945~89)に一千種類を超える「郷土かるた」が制作されたが、平成年間(1989~2019)になるとその数はさらに爆発的に増加した。ここには、各地の観光協会や趣味人の自主制作...
「平成自由花札」には、これらのほかに、タレントなどのPRを目指したコンサートの記念品や、その他アート系や個人の思い付きによるものがある。以下のようなものである。 「花札 京友禅」(ウインドミル、発行年不詳) 「蒼天花・馬札」(大阪商業大学、平成十三年) 「蒼天花・虎札」(大阪商業大学、平成十三年) 「笑点花札」(日本テ...
次に、この時期に、地方をPR したり、地方に残る伝統カルタの保存、復権を図ったりするものもある。これも列挙しよう。 「越後花(新潟県)」(参考品)(大石天狗堂、発行年不詳) 「中期天正カルタ」(「三池カルタ」復元品)(大牟田市立三池カルタ記念館、平成元年) 「総理大臣の花加留多」(大石天狗堂、平成三年) 「うんすんカル...
まず、テレビ、マンガ、ゲームなどのキャラクターを扱った花札が大量に出現した。以下のようなものである。 「もーれつア太郎・もーれつ野菜札」(バンダイ、平成二年) 「さむらい花あわせ」(SNK、平成十年) 「帝劇花組札」(セガ、平成十年) 「妖怪花あそび」(やのまん、平成十一年) 「えゔぁふだ」(ム―ビック、平成十二年) ...
平成元年(1989)に消費税が導入されるのに対応してトランプ類税法は廃止された。この税金は、すでに国の財源としてはごく小さなものになっていたし、すでに花札の価格が一組一千円を超えるようになっていたので、一組四十円という税額は、一千円の中級品で四パーセント、一千五百円の高級品では三パーセントを下回っていた。これを三パーセ...